環境ホルモンは67物質(環境庁がリストアップ) |
(1) 農薬、殺虫剤類 農薬類 43物質、68%(除草剤、殺虫剤、殺菌剤、殺ダニ剤など) (3) 工業用に使用されているもの プラスチック類に使用 ビスフェノールA、ノニルフェノール、 フタル酸エステル類 (3) 非意図的化合物 ダイオキシン、ベンツピレン(自動車の排気ガス中やタバコの煙の中に含有) |
従来の化学物質の毒性と違う新種の健康障害の特徴 |
(1) 従来の毒性よりずっと微量で起こる (2) 従来の毒性の(急性毒性、慢性毒性、発ガン性)の概念で説明できない (3) その影響は3大ネットワーク(神経系、免疫系、ホルモン系)に及ぶ (4) 特に、子どもの神経系に及ぼす影響が、今、一番問題になっている (5) 胎児期と乳幼児期の子どもがその影響を受けやすい (6) この時期に受けた悪影響はその後に修復できない (7) その時受けた影響が発現するのは、暴露後ずっと後のことである |
安易な化学物質の使用はもうやめよう |
環境ホルモンの疑いのある物質の中の、PCB、DDT、ディルトリンなどすでに使用禁止や農薬登録失効になった物質が半数を占めている。つまり今まで化学物質を使用する際には、その有益性だけをみて、毒性や残留性をあまり調べずに、次々に新たな化学物質を作り出し、安易に許可だけを与えて使用されてきた。
使用後十数年位たってから、はじめてその強い毒性が明らかになり、あわてて使用禁止にして、それに替わる新たな化学物質を生み出してきたという歴史を繰り返してきた。一度、環境中に放出された分解されにくく蓄積性がある化学物質は、いつまでも、水、土壌中に残留し、使用禁止後20年たっても、生物濃縮されて食べ物から私たちの体内に入ってくるのです。
予防原則での対処が大事 |
過去の水俣病なども、因果関係がはっきりした時にはすでに多くの被害が生み出されていたのです。野生でおきている異変はいずれ人間にも起こると考えたほうがいいと思います。 「ある行為に危険性があると思われたときは、因果関係が科学的にはっきりしていなくても、予防的措置を行う必要がある。」これが予防原則です。
科学物質の発明が、農業の効率化、医学の発達、便利な製品の開発など私たちの便利で快適な生活を支えてきました。しかし、薬はもとより、人工の科学物質は、程度の差こそあれ生体毒性を持ち、使用後の廃棄処分や残留性まで考えて使わなければならないものです。そのことを忘れて安易に科学物質を使い、より能率的で、より便利、より快適な生活を求めてきたことに対する警告が、環境ホルモン問題と化学物質過敏性問題です。
「食べ物文化」子どもの健康を脅かす身近な化学物質より