2007/7/28(土) 10:24

昨年8月より御岳ロープウェイが正常運行。

今回は飯森駅(標高2150m)から登るルートで、
15人が参加しました。
先達のお世話になり、初心者同士は励ましあい
会話を楽しみ、景色を楽しみ、
高山植物を愛で、お茶やおやつで疲れをとり、
天候や高度による気温の変化に対応しながら
登っていきます。

今回は海を渡る蝶「アサギマダラ」も見かけました。


途中でちょっとでしたが、降られて雨合羽を着ることに。

苦あれば楽あり。


すれ違う人たち、同じ方向に歩きながら追い越し追い越され…
同じ人でも登りと下りではかなり体力気力からくる差を感じると思いますが、自然な挨拶を交わします。
私でも下山時には苦しそうな人に思わず声をかけてしまうほど。

この夏も相変わらず、ゴミをほとんど見かけませんでした。

別天地でした。


12:45 雪渓!!

こんなところも気をつけて一歩一歩足を運びます。

帰りに通った雪渓でMさんの金剛杖が音を立てて…
でも、谷川リーダーがいざというときのために少し
下に備えてくれ、しかも川口ばりの見事な反射神経でナイスキャッチ!!
13:45 三の池に到着
今日は宿泊場所の二の池新館を目指します。
16:30 山小屋に全員無事到着!!
さっそく、Iさんが比叡山派のお勤めをして
今日の無事登山を感謝し明日の無事下山を
祈って下さった、多分ね。
(あまりの早口に詳細は??)

前回と違い、夜は夜でまた別の愉しみがあった〜
(今度は軽くて美味しいおつまみを持参しよう)
更に、思いもかけない「本格派マッサージ師さん」登場。
これで初参加のKさんは北条御岳に欠かせない人となりました。

こんなに早く寝るの??
(ここでは時計の針がゆっくり進む)

なかなか寝むれなかった〜

でも、月や星を見そびれた〜

2007/7/29(日) 4:54

朝食後、荷物をまとめて山小屋を後に。

御岳登山三度目にして初めてご来光を拝むことができ、
感謝と感激もひとしお。
ですが、経験者曰く、
「今日のは大したことない。」

私一人では絶対にこの時この地で
この神々しさに立ち会うことはできなかった!!
6:00 頂上(御嶽山 標高3,067m)で全員集合、記念撮影
偶然にも他のグループの「常滑人、友人知人」と一緒になり、

嬉しさあまって写真を取り合うことに!!


途中、やや体調が悪い方に荷物を見てもらって、身軽になってちょっと別ルートを歩きました。
王滝頂上 奥の院へのコースです。
初めて見る壮大で美しい景色が広がっていました。(写真とれなくて残念)

が、そこには、噴火と地震による土砂崩れという山の厳しい一面と
亡くなられた方々の不運なエピソードも残っていました。
9:42 第二グループ、無事下山!!

精神的には下山のほうがうんと楽チンです。
ですが、ビザはガクガクでした。

体力が落ちていたにも関わらず前回の田の原ルートからの登山より楽に感じました。


御嶽下山になるといつも思うのですが、
日ごろから足腰を鍛え、体力をつけておかないと
やりたいこともやれないゾ!!

実年齢では3歳年上のYさんに脱帽。
だって、途中人一倍元気で「六根清浄」と唱えて皆を元気づけ笑わせてくれ、ここまで下山するも物足りないと、走って第三グループの様子を見に行ってくらいですから。
(なんと日ごろ、マラソン登山で鍛錬してみえました。)

チャプリンをもじって曰く
「人生は 夢と 健康と サムマネー」


ご一緒してくださった
皆さん、ありがとうございました。
P.S. この直後のビールと温泉と昼食もまたまた別の楽しみです。
今回は14:00過ぎ、遅い昼食を取っていたらなんと外がみるみる真っ暗になり凄〜い雨が!!
そして、レストランが停電になってしまいました。あらためて山の天気の変わりやすさに驚いたことでした。
お天気さえよければ、花フェスタ公園にも立ち寄って来る予定になっていました。(土岐アウトレットに変更)

登山しない方は温泉で一泊し、ちょっとした観光という別コースが用意されています。
これも家族で参加される方にとっては嬉しいことですよね?



今年も募集の季節がやってきました。
ご家族と、お友だちと、ご近所さんとで登ってみませんか?
山頂まではとても無理、という方は温泉で一泊して翌日合流します。
2007年の説明会は去る7/18(水)、
登山日程は7/28(土)5:30 名鉄常滑駅前発 〜29(日)夕方着の予定です。

なお、常滑市内には榎戸、北条、瀬木、山方、
知多市の大草などに御岳講があるそうです。


御岳山のある住所(天気検索用):〒397-0201 長野県木曽郡王滝村王滝村一円





 2004.7.318.1 体験記


恒例のお正月行事で父方の親戚の皆さんが集まってくれたときのこと、
Masaさんから、提案がありました。
「子どもたちもちょっと大きくなったことだし、そろそろ一度みんなで御嶽山に登れないかなぁ…」


その一言がきっかけで、
春祭りのときに御岳講のお世話役の方を紹介してもらい、
6月に入ると、最初の計画表が届きました。



日程は7月31日(土)・8月1日(日)

登山ルートは 田の原 - 剣ヶ峰 - 二の池小屋新館(1泊) - 剣ヶ峰 - 田の原



私たちは14年ほど前に御岳ロープウエイのルートから
5才・7才・10才の子どもを含む総勢10名(登山者は9名)で参加させてもらったことがあったので、その記憶を元にさっそく親戚に連絡をしてみました。


すると、今回は当日満84才の誕生日を迎える人から5才の女児まで、
総勢16名が参加希望となりました。
一抹の不安を覚えながらも、前回参加した大人6名とも相談の上、申込の手続きをしました。


その後、出発10日前の7月21日に登山の「説明会」が開催されました。
説明会にはYoさんが出席してくれました。

  登山リーダーの谷川氏は登山経験が豊富なだけに、悲しく恐ろしい体験もしているからこそ、「登山の目的、準備、歩き方、トラブル…に関するこまやかな心配り」等を話されたそうです。
毎年毎年、下見ための(ルートは同じでも登りおりする道や周りの状態は毎年違っています)登山をし、きちんとした説明会を開催しています。


説明会に出席したYoさんから、連絡がありました。
「どうしよう…、私やめとこうかしらん。急に体力に自信がなくなってきた…」
皆で電話による相談・話し合いが始まりました。


おりしも、中日新聞には中日サンデー版で「山岳信仰の世界」(6.27)
同紙朝刊、日本山岳文化学会の小野木氏による「山は登るだけじゃない、ブームの一方で自然破壊の開発」(6.30)
と御岳(嶽)山に関わる記事が載ってきました。


小野木氏によると「王滝村・田の原からのコースは最短時間で頂上に立てる人気のコース」とあります。


迷いましたが、最高齢のHisa氏はメンバーの中では登山歴40年のベテランで、
常々同行してきた長男が付添うことで参加を決めました。
5才の女児とその母親は登山をとりやめ、
大人9名は一大決心を、子ども5名はとても楽しみにしての合計14名が
今年にわかに「北条開運講」の22名のパーティに組み入れてもらうことなりました。


登山はしない世話方や家族の人たちも途中までは一緒にバスで出かけ山ろくで宿泊、見送りと出迎えをします。
バスは二台に分けてもらえたので、そちらはオトナばかりのまた別の楽しみ方がたくさんありそうでした。
(機会があれば、ぜひそちらのお仲間に入れていただきたいと思いました。)


我が家をはじめ、参加した人たちの多くが
先祖様の信仰により、今日のご縁があったようです。

登山の前に、故人の霊碑にお参りをしました。
祝詞をあげられる人がいなくなり、北条区では先達の最長老おん年93歳の渡辺氏ただ一人となってしまったそうです。
 
7/31(土)

前日の常滑は台風10号の影響で大荒れ、出発時は大変良いお天気となりました。

←しかし、小パーティの登り順を確認している間に今から登る御岳山をみると頂上はすっかり「雲の中」

前回の経験から、お天気が何より心配でした。

→登山道入り口の石碑と鳥居
登り始めたばかりのところは、緑がうっそうとしています。
植生がかわり、低木が斜めに生えていて、厳しい自然環境を思わせます。
ところどころで休憩をしていきます。
足元の高山植物がきれいでしたが、カメラを向ける余裕はありませんでした。

お天気に恵まれ、田の原で昼食をとった建物の屋根が何度も見え、
「こんなに登った」と自分で自分を励ましながら、更に頂上をめざします。

体力の差がはっきりしてきました。
植物がほとんどなくなってきました。

年齢や見かけではない「体力」の差を痛感。
熟年女性陣では30代のMasaさんの次に、70歳のAiさんが元気でした。聞けば、その秘訣は日課の「孫の世話と畑とお墓まいり」で坂や階段が多いから自然に鍛えているのではとのこと。
次に60代、そしてギリ40代の私。ああ、情けな〜い

休憩のお茶やチョコやキャラメルなどが美味しいこと!!

半そでの上着の汗を乾かしながら、その上に長袖を着、スキーウエアや雨具など風を通しにくい上着をはおって
いよいよ頂上をめざしました。

足元がだんだん険しくなっていったので、このあたりの写真はありません。

「冥土のみやげだわ」
「もう、2度と登るなんていえんわ」
「もっと鍛えとくんだったなぁ、こんなに体力が落ちているとは…」
ひたすら「…」沈黙の行の人

各々、スキー用ストックやピッケル、木製の金剛杖をたよりに一歩一歩、全神経を集中させて、
登っていきました。
木製の金剛杖をもってきた人たちの中には今日の日付や気象情報がはいった「焼印」をおしてもらう人も。

それにみとれていたら、そこはまだ本物の「山頂」ではないことを知らされ、
「ええっー!!」
もうひとふんばり、石段を登りました。
  
ここが本当の山頂。
小学二年生のAtsuくんが頂上を極めた証拠写真!!

3063mもの山となると計算上で18℃は低く、
実際の観測気温は10℃で、風がありととても寒く感じました。
ほっとしたのもつかの間。
宿泊する二ノ池新館までまだ一息あると知らされ、
「またもや、えーえっ」という声があがりました。
  尾根伝いにしばらく下山すると
ニノ池と宿泊施設が見えてきました。

ニノ池の水辺近くまで行ったパーティ最年少小学1年生のMotoくんとお父さん。

写真を撮るや、あっという間にガスがでてきてすぐに池が見えなくなってしまうほどでした。


宿が見え、目標がはっきりすると疲れきっていた一足一足に力がでてきます。
もう一つ、
予定外の「お風呂あります」の文字もうれしかったです。


8/1(日)
下山ルートは前日変更になりました。


 二の池小屋新館(1泊) - 三の池 - 八合目金剛堂(女人堂) - 7合目行場山荘 
 - 飯森駅 - 御岳ロープウエイ - 鹿の瀬駅


御岳ロープウエイの事故で死者が出、整備でストップしていたのが、8/1に運行再開が確認されたためです。

夜は8時消灯、
朝は3時30分起床、ご来光に合わせて4時30分に二の池小屋新館を後にしましたが、
残念ながら最初からご来光は全く期待できないような霧雨でした。
何度も登山をしている人に聞くと多くの人が「ご来光」を一番期待しているようです。

濡れている足元に気を付けながら、険しい岩場を下って行きました。
 
 行きとは全く違うルートとなりました。
 前回の御岳講登山とはまったく違う、
 想像を絶するルートでした。

 その極み・ハイライトがここです。

 斜面に残った雪渓を一列になって渡るのです。人がやっと通れるくらいの幅のところで、
 人が通った後を歩いていくので、少しとけてシャーベット状になっています。
 手すりなどは無し。
 一応チェーンが張ってありましたが、命綱にはなり得ない「ゆるゆる状態」。
 斜面なので、ちょと足を滑らせばつかまるところがなく、大事故になってしまいます。
 子どもたちのことが気にはなるものの、ただただ自分のことで精一杯でした。
 

 安全で歩きやすい道、
 前回に下山したことのあるルートにたどり着いたときには皆胸をなでおろしました。

・14年前とは大違い。携帯電話が普及しているので、出発前に持っている人の番号を登録しあいました。
・登山者最高齢のHisaさんはどうしてもパーティから離れて、自分のペースで歩くこととなり、長男のHiroさんが付添いました。途中で一時不通になるところがあるものの、まずまず連絡がとりあえたので安心できました。
・お天気や荷物のことを考え、カメラはバスの中に置いて行きました。軽量で片手で簡単に撮れる携帯電話のカメラが役立ちました。
やむをえず留守番役になってしまった二人のお母さんに伝えたくて写真を撮っていきました。
・昔は1ヶ月も2ヶ月もかけて家から全て自力で歩いていた修行の旅も、今では山ろくまで車を使う人がほとんど。
そのおかげで初心者も一緒に参加することができますが、「乱開発につながる」とすれば心が痛みます。

日本山岳文化学会の小野木氏によると、『ほとんどの人は山を登るだけで満足し、山上で「ごみ」や「し尿」などの環境問題がおきていることや、山ろくで地域の歴史や文化を無視した乱開発が行われていることには無関心な場合が多い』そうです。


・ある会合で「富士山が世界遺産に登録できないのはトイレットペーパーやごみ問題のせいだ」というのをテレビで見たという話を聞きました。
御岳山のごみは想像以上に少なかったです。途中、拾えるものは拾ってきましたが、小さいガムやチョコの包み紙を丸めたようなもので「落してしまった」という感じのもの。

どうしてこんなに「」と「下界」とは違うのでしょう。
下界ではすでにペットボトルや空き缶、タバコのフィルターやレジ袋にまとまったごみなどが捨ててあり、そこら中がごみ捨て場なので、「安心して」捨てられるからなのでしょうか?

・「本当は山小屋での入浴やはみがき、洗顔に石けん類はいかんのだよね」とはリーダーの解説。

・今年は雨が少なく、小さな滝や水の通り道は枯れ、雪渓も例年より小さく、常連さんから驚きの声があがっていました。
右の写真のように、途中の車中から見た牧尾ダムも干上がっており、8/17の中日新聞に「雨不足で貯水率28.8%、17日より第三次節水、今後降雨がなければ月内に枯渇」という記事が載っていました。

今回、小学生の子どもたちを山に連れて行ったお父さんたちに感想を聞いてみました。

まず、自身が御岳登山は初めてで、最年少の小学1年生を含む子ども二人を連れて行った父さんにおそるおそる聞いてみると、
「親がついていっていることですからねぇ。叔母が御岳講で登っているのでいろいろ聞いてから行きましたよ」とのこと。

・こういうことこそ自己責任
・もうこれが最初で最後かもしれない。とにかく、無事親子三代で登れてよかった。
・このご時世、子どもたちと一緒にこんな経験はそう簡単にできるものではない。ありがたかった。
・子どもを前日早く寝かせなかったので親として反省した。
・小学校の低学年にはちょっときつかったようだが、とても頑張りいい経験になった。
・老いも若きも助け合い声をかけ合って怪我もなく楽しい二日間になり、いい経験ができた。

「山から帰ってきたら、子どもの髪や爪や歯の伸び方がかわり、生命エネルギーのような何かが活性化したみたいで驚いてるんですよ。
ウソみたいだけど、帰ってきたらホントに二ヶ月くらい変化がなかった歯がにょきにょき出てきたんだから!!」という思いがけない声も。

最後になりましたが、北条開運御岳講の皆様には並々ならぬご心配やお世話をおかけしました。
ここにお礼を申し上げるとともに、講のいっそうのご発展を祈念いたします。



2005.6.2 参加メンバー最高齢者のhisaさんが急逝されました。
山登りや写真の撮り方…楽しい思い出をありがとうございました。
ご冥福をお祈りいたします。

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