2004.4.17
(土)


 

春うららのある日、
私達一行は南知多の水気耕栽培(ハイポニカ)のトマト農園へ出かけました。



約2000u(600坪)--- もの広さの温室に
約70本
(栽培ベット数が70)トマトの木---
茎の直径は太いものは20センチにも--- が枝を広げていました。



なんと一本の木が6ヶ月〜1年近くもの長い間実をつけ続け、
総計 一万個以上のトマトが収穫できるそうです。


最近、某テレビで放映されたことでトマトを買いにくるお客さんで大忙しのようでした。
「恐るべし、テレビの力!!」

種蒔き後、約10日
(4月8日に種蒔き)


この列は約2ヶ月
(2月20日に種蒔き)


この左の苗が2ヶ月で右のようなこんなに大きな木に成長するのです。
木の下(白いシートの下)には肥料を含んだ水と空気が循環していて、土は使いません。
温室の中では間接的ながら、さわやかな浜風がめぐり、太陽の光が降り注いでいます。
水気耕栽培(ハイポニカ)によるトマトは病虫害に対して抵抗力をもち、
農薬はほとんど使わずに済み、
ビタミン、ミネラルが豊富で糖度も高いそうです。
そうです!
私達が見学にお邪魔した理由も、テレビで放映されたからではなく、
いただき物の、この農園のこのトマトのおいしさに興味をもったからなのです。


  「このトマト、癖がなくてとてもおいしい!」
  「うん。おいしい!さわやかな甘みがあるよ。」
  「最近、トマトの成分のリコピンは抗酸化物質として注目されてるよね。」…



右は蜂のハウスです。
トマトの花の受粉のため、蜂がこの広い温室の中を飛び回ってせっせと働いていました。(※ホルモン剤処理をするところもあるそうです。)

このハウスのVIPルームには、女王蜂もいるとのことでした。


お忙しいのに、私達の取材に快く対応してくださったご主人の大参(おおみ)さん。

’97年にこのファームを始めて、まだ8年目だということです。それまでは、水産関係の会社員でいらしたそうです。

「この土地はご先祖から受け継がれたんですか?」
「この設備投資も大変だったのでは?」
「脱サラされたとか。奥様に反対されませんでしたか?」  …


私たちの遠慮のない?質問にさらりと答えてくださった最後に、

「これから食糧は減ることはあっても、増えることはないでしょう。」
「強い気持ちがあれば、なんでもやり遂げられますよ。」
と、逆に励まされました。

この日収穫された
トマトを購入して、
私達一同、
大満足で帰途につきました。

   


TH(ティー エイチ)ファーム TEL&FAX 0569-65-3035 知多郡南知多町豊丘字古山田

 南知多海陽トマト(KAIYOU TOMATO) 
トマト狩りや直売、宅配もできます。
収穫は9月〜翌年6月中旬頃までで、夏場はトマトの木が暑さから身を守るため実をつけません。連絡の上、お出かけ下さい。

 「温度管理や水の循環にかかる環境負荷」や「野菜の旬と体への影響」を考えると、正直なところこのような農法に対して少々抵抗感もありました。
調べると、液肥の混ざった水が温室の外へ出ることはないそうです。
もしかすると、人類がすがる究極の栽培方法となるのかもしれません。

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