確かに現状は大変な状況でした。でも、阪神大震災のときと明らかにいくつかの違いを感じました。 まず、漂っている空気が違います。家屋の壊れ方など、阪神の方がすごいものがありました。きっと揺れがひどかったからでしょう。私は、阪神のとき家を壊れた家を見るなり、家のきしんだ悲しみ、持ち主の悲しみのようなものを感じて、キューッと胸が痛んだような記憶があります。 今回の震災は、津波の被害が大だからか、被害規模は大なのですが、あきらめというかよくもまあここまで・・・という感じです。
見渡す限り、平らにされた工事現場のように見えますが、これはすでにブルドーザーで処理されたからです。住宅地であったわけですが、損壊が激しくて手作業中止、もうブルを使って整地がはじまっていました。
市民の半数近くが行方不明、市職員も1/4が亡くなり、ほとんどの家庭が被害を受けながら復旧を行っているとのことです。
東京から来たボランティアグループで、左の方は、キリスト教会の牧師さんでした。 「こんなひどい状況で、手で作業してこれがどれだけ役に立つんだと思ったりもするんです。」と女性の方がいわれました。 男性の牧師さんがにこやかに 「万里の長城も人の手でつくったんです。ここだって、できないことはありません」と言われました。妙に納得しました。自分自身、焼け石に水みたいな気分になっていたものですから・・・
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